名言から学ぶゴルフの本質(前編)
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「優れた名言、格言には、百冊の本を凌ぐ力がある」
1973年にマスターズ(ゴルフのメジャー選手権のひとつ)で優勝したトミー・アーロンはこのように言ったそうです。
たしかに、むずかしい言葉で長々とアドバイスされるよりも、気の利いた一言は、より深く記憶に残りますよね。
今回は、ゴルフプレーに生かしたい10の名言を、二回の記事にわけて紹介します。
偉大なプレーヤーの一言につまったゴルフの本質は、きっとあなたのスキル向上の近道になります。
ぜひ参考にしてみてください。
憲法というと大げさに聞こえますが、ゴルフほどマナーについてあれこれ言われるスポーツはありません。
ゴルフを始めたての方にとっては、慣れるまでは辛いかもしれませんが、マナーは早めに身につけておいた方が絶対に良いです。
ゴルフが下手でもマナーが良ければ他のプレーヤーから尊敬され、必ずまた誘ってもらえます。
しかしスコアが良くてもマナーが良くないゴルファーは疎まれます。
「あいつとはもう一緒にプレーしたくない」などと、影で言われたくないものですよね。
もしあなたがゴルフを始めたての方ならば、ボールを打つ練習よりも先に、最低限のマナーを知っておきましょう。
たとえば、
- ゴルフ場にはスタートの一時間より前に到着する
- 他のプレーヤーがショットやパッティングをするとき、音をたてない、動かない
- あなたの順番がまわってきたらできるだけ速くショットする、パッティングする
- グリーン上で他の人のラインを踏まない
など、他のプレーヤーを気遣った、さまざまな行動です。
同伴プレーヤーが気持ち良くなるようなマナーを身につけましょう。
なんとも絶妙な表現です。
クラブのグリップを握るとき、ギュッと強く握らないことが大切です。
その理由は、クラブヘッドを速く走らせるためです。
たとえば、ハンマーで釘を打つときや、ふとん叩きでふとんを叩くときの力感をイメージしてみると良いでしょう。
手や腕の力が抜けた状態のほうが、より強いエネルギーで叩くことができますよね。
ゴルフスイングもそのように、脱力するほどクラブヘッドが走ります。
また、余計な力が入らないほうがスイングの再現性も高くなるので、方向性も安定します。
人によって、グリップを握るときのイメージはさまざまです。ひよこを包むイメージだったり、卵を持つイメージだったり。
なんにせよ、グリップは強く握りしめないことが肝心です。
またまたグリップについての言葉です。
グリップについての名言は非常に多く、ツアープロがいかに気を遣っているかが分かります。
でも、グリップを気にするアマチュアは多くありません。自分で気がつかないんですよね。何となく練習していると、ちょっとずつ変わってしまうグリップに。
中級者や初心者ほど、もっと他の些細なこと ―たとえば、トップの手首の形や、スイング中の手の使い方など― に悩みがちです。
アドレスやグリップなど、基本を大切にする上級者を見習いたいものです。
もし付けくわえるなら、「愚かなゴルファーは腰から上でゴルフをする」でしょうか。
上級者はスイング中、上体(手や腕)はほとんど何もしないようです。
じゃあどこを動かしてスイングしているのかというと、足を使った体重移動だけだそうです。
下半身を動かし、それにつられて上半身が回転し、最後に腕がついてくる。これが正しいスイングのフォームで、「でんでん太鼓のようなイメージ」という人もいます。
試しにその場で立って、かかとを左右交互に上げてみてください。リズミカルに。
上体が完全に脱力していたら、足→腰→上体→腕の順番で動くのがわかると思います。
それがゴルフスイングにおける、動作の正しい順番なんです。
これは、リラックスして流れるようにスイングしなさい。というアドバイスだと思います。
「打つ」という言葉は、強くヒットする、というような、相撲の張り手やボクシングのパンチをイメージしますよね。
それに対して「振る」イメージは、釣り竿やバドミントンのラケットを振るように、体によけいな力を入れさせません。
倉本昌弘プロも、次のようなアドバイスをしています。
『打つと思うから素振りのリズムで振れなくなってしまうのです。本番は素振りにたまたまボールがあるだけです。ボールを見ただけで、素振りを忘れて「打つ」になってしまう。「打つ」は頭から消すこと。』
引用:シングルへの道 倉本昌弘のゴルフ上達問答集(日経ビジネス人文庫)
「素振りは誰でも一流」などという言葉を聞いたことがありますが、ボールがあっても素振りのように「振る」ことを心がけましょう。
言葉のイメージがスイングに大きく影響することも、覚えておきたいですね。
■まとめ
あなたが気に入った言葉はありましたか?
どの言葉も本質をついていて、シンプルで分かりやすいですよね。
まだまだ紹介しきれない名言は、インターネットや書籍にあふれています。
ぜひあなたのお気に入りを見つけて役立ててください。
【今回紹介した名言】
①マナーが一番、スコアは二番。これがゴルフにおける憲法である ―エーブ・ミッチェル
②ゴルフボールを打つのに必要な力は、クラブをバッグから抜く時の力だけ ―バイロン・ネルソン
③上級者のグリップが美しいのではない。美しいグリップの持ち主だから上級者になれたのだ。 ―アルヌー・マッシー
④いいゴルファーはひざから上でゴルフをする。偉大なゴルファーは踵から上でゴルフをする ―サム・スニード
⑤ボールを「打つ」人は「振り抜く」人に較べてリズムの感覚が欠けている ―ボビー・ジョーンズ
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