WGCメキシコ選手権で見たトップ選手のメンタルコントロール方法とは!?【プロキャディ出口のゴルフ講座】
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golf triggerをご愛読の皆様いかがお過ごしですか? ツアーキャディーの出口です。
今回は先日開催されたWGCメキシコ選手権の大会レポートをお伝えします。
標高の高さがゴルフに与える影響は?
日本から約12時間のフライトを経てメキシコに到着しました。
メキシコは標高が高く、空港のあるメキシコシティーで約標高2000メートルあります。
大会の開催されたゴルフコースは約2300メートル、分かりやすく例えるなら富士山の5合目と同じ高さです。
私は、富士山に登った経験はないですが標高2000メートルでも最初は普通に生活しているだけでも少し息苦しさを感じました。
就寝中も寝苦しく2時間おきには目が冷めてしまう日もありました。
そして、標高が高いとボールもよく飛びます。
空中を飛んで行くボールは空気の抵抗を受けます。
その空気の抵抗は、空気の密度が高いほど大きくなるのですが、高地であるメキシコは空気の密度が低地と比べると低いため、抵抗が少なく飛距離の増加につながります。
ちなみに、 国内ツアーのフジサンケイクラシックが行われる富士桜カントリークラブは約標高1000メートルで、飛距離は通常より5%〜8%飛びます。
今回のメキシコのコースは先ほどもお伝えしたように2300メートルあるので15%〜18%飛びます。
日本には今回のメキシコの様な高地にゴルフ場はないですが、覚えておくと役に立つ時があるかもしれませんよ!
超一流選手とラウンドして
WGCメキシコは、世界のトップ72名が集まる非常にハイレベルな戦いです。
大会は4日間で予選カットはありません。
大会の初日、2日目はマスターズチャンピオンのバッバ・ワトソン選手と、全英オープン優勝のルイ・ウーストハイゼン選手と同じペアリングになりました。
ゴルフ界のTOP OF TOPとの組み合わせに私もまさかと思いましたが、とても刺激的なペアリングに興奮しました‼️
試合が始まると全ホールドライバーで攻めるバッバ選手と巧みなマネジメントでスコアメイクしていくルイ選手。全く対照的な2選手のゴルフですが初日のスコアはバッバ選手4アンダー、ルイ選手3アンダーとほぼ互角のスタートでした。
ラウンド中の態度もとても対照的で2打目が上手くいかなかったり、パッティングが思い通りにならないと毎回不満を口にするバッバ選手、ボギーを打っても2打目でグリーンを外しても平然とした表情のルイ選手、私もメンタルや脳科学をを勉強しているのでルイ選手が並み外れたメンタルの持ち主だということはすぐに分かりました。
これはあくまでも推測ですがルイ選手のメンタルは最初から自然とできていたものではなく メンタルトレーニングを何年にも渡って続けてきたものだと思います。
それはなぜかと言うと普段はそこまで多くを語らないのにボギーを打った次のホールでは必ず自分から選手やキャディーに”笑顔”で話かけていました。
これはメンタルを切り替えるテクニックの1つで、ただ話すだけでは効果は薄く”笑顔”というのがとても重要になります。
周りと”笑顔”で会話する事によって気持ちの切り替えや心拍数の上昇による身体的ストレスを緩和しているように私には見えました。
そして2人に共通して言えるのがショートゲームの上手さでした。
海外の選手はいかなる状況からでもアグレッシブにピンを狙う印象ですがあのショートゲームの上手さがあればピンを狙わない理由がありません。
上げても良し、転がしても良し、とても良い経験をさせてもらった2日間でした。
この経験を無駄にすることなくキャディーとしてはもちろんですし、今後の活動を通してさらに皆さんにお伝えできればと思っております。
出口慎一郎
ツアープロキャディー。杉澤伸章氏の元で修行を積んだのち、片山晋呉、星野陸也などを始めとするトッププレーヤーのキャディとして活躍。スポーツメンタルトレーナーの資格を持ち、現在は脳科学も勉強中。多彩な経験を生かし、ライターとしても活動の幅を広げている。
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